クラウドEC導入のメリットとデメリット【大手3社とは?】

昨年、セールスフォースがディマンドウェアを買収したことや、2017年2月にecbeingは「ecbeing SaaS」を発表し、業界の大手企業が次々にクラウドECへの参入をしております。

しかし、クラウドECとは?そもそもどんなものなのでしょうか?定義すると以下のシステムです。

「システムが古くならず、常に最新で、各社固有のカスタマイズやシステム連携が可能なECプラットフォーム」

つまり、ASPとフルスクラッチやパッケージの良いとこ取りをしたのが、クラウドECシステムです。

本日はクラウドECシステムのメリットとデメリットについて解説いたします。

※注意 クラウドECとは厳密に言えば、ASPもクラウドECと言うケースもありますし、クラウドのサーバーにec-cubeを入れたものをクラウドECと言っているケースがありますが、本日紹介するのは「カスタマイズ可能」で「システムが古くならない」ものをクラウドECシステムとして取り上げます。

クラウドEC導入の3つのメリットとは?

クラウドECシステムは、各社仕組みが微妙に異なりますので、「ebisumart」や「ecbeing」などを例にあげながら、クラウドECのメリットを解説いたします。

メリット①まるでASPのようにシステムが古くならない

クラウドECシステムの一番のメリットは、システムが古くならない点です。ECシステムのリニューアルには、莫大なコストと労力がかかりますし、リニューアルに失敗する懸念もありえます。

なぜリニューアルするのでしょうか?それはECシステムというのは3年も経てば、時流に合わない、時代遅れのシステムになり、セキュリティー面でも脆弱性も出てくるために、システムのリニューアルを検討せざるを得ないのです。

例えば、今では当たり前の「スマホ対応」ですが、当時は時流に乗り遅れたECパッケージやフルスクラッチのシステムでは、数十万円以上のコストをかけて改修しなくてはいけませんでした。

パッケージやフルスクラッチでも、システム改修を繰り返せば、時流についていけますが、改修に改修を重ねると、つぎはぎだらけのシステムになり、保守性がものすごく悪くなっていくのです。

このように、システムの最新性という課題は、EC導入時にあまり企業から検討されない点ですが、中長期的に考えると、システム改修コストを押さえる大きなメリットがあります。

メリット②各社ごとにカスタマイズとシステム連携が可能

普通、ASPのようなシステムが古くならないシステムは、カスタマイズやシステム連携ができない点が大きなデメリットなのですが、ebisumartのような、クラウドECは大規模ECサイトの構築など、フルカスタマイズが可能なため、エンタープライズ向けにもクラウドECが使えるのです。

「ecbeing SaaS」は中・小規模向けのクラウドECのようで、大規模ECサイトや複雑な案件に対しては、クラウドECではなく、従来のパッケージをすすめており、カスタマイズは制限が存在するため完全なカスタマイズは難しいようです。

クラウドECシステムにより、カスタマイズの幅の大小はありますが、フルスクラッチやパッケージのように、自由にカスタマイズやシステム連携が可能なのは大きなメリットです。

メリット③ 急なトラフィックに対応できるサーバーの可用性

繁忙期に予想以上のアクセス数があり、サーバーに負荷がかかって、サーバーダウンしたり、パフォーマンスが落ちたりすると、大きなビジネスロスですが、クラウドECなら、カンタンにサーバー領域の増減を設定できるので、ビジネスロスを最小限にすることが可能です。

筆者も昔経験があるのですが、テレビで、自社製品が特集されると、急激なトラフィックが自社サーバーにかかり、3時間程度サーバーがストップしたことがありました。実際の売上にすると数百万円のロスが生じたことがあります。

このようにサーバーの可用性を確保することは、ECサイトでは売上のロスを生じさせないため重要なことなのです。

クラウドECのデメリットとは?

クラウドECの良いところばかり触れましたが、デメリットもあることを紹介しておきましょう。

デメリット① ソースコードは開示していない

例えば、自社である程度、「ECシステムの保守管理をしたい!」あるいは「ソースコードを把握したい!」という会社には、クラウドECシステムは全く向いていません。

こういった傾向は技術力の高い事業者によくあることです。導入後に自社で保守管理をしたい会社は、ソースコードを開示している「コマース21」や、あるいはオープンソースの「ec-cube」などが良いでしょう。

ただ、ec-cubeのようなオープンソースはシステムの脆弱性や、個人情報漏えいがあった時の責任の所在などが、ECサイト事業者の責任になることが多く、一時流行ったオープンソースは、現在はトレンドではありません。

デメリット② コストは安くはない

クラウドECシステムを入れる企業は、中規模~大規模のECサイトが多く、ASPのような月額数万円といった価格帯ではなく、数十万円のコストが基準になります。

GMOグループの「MakeShop for クラウド」も、ASPのMakeShopをベースにした、クラウドECを展開しておりますが、ASPベースのシステムであっても、月額は10万~20万円はします。

このように自社のECサイトの売上が年間で数千万円の規模の会社でないと検討に入りづらいでしょう。

クラウドECシステムの代表的な日本の企業3社

1社目:ebisumart(エビスマート)

クラウドECシステムの老舗は、ebisumartです。400サイトの導入実績があり、日本でこの市場ではナンバー1の会社です。最近では、2017年にPCI DSSへの準拠をEC業界では初めて表明しており、クラウドECシステムでは、リーディングカンパニーです。

昔は実績が少ない印象でしたが、最近は導入する大手企業も増えてきております。

2社目:ecbeing(イーシービーング)

ECパッケージ業界では、実績ナンバー1の会社で、導入実績も950社に達しております。2017年2月の従来のパッケージとは別に「ecbeing SaaS」を発表しました。カスタマイズできる範囲には一部制限があるようで、ECサイト規模によっては、従来のパッケージ製品の導入になります。

3社目:Makeshop for クラウド

22000社に導入されているASPのMakeShopの顧客には、サイトの規模が大きくなってきて、カスタマイズできない、ASP(MakeShop)からパッケージに乗り換える企業があり、そういった企業向けにカスタマイズやシステム連携ができる「MakeShop for クラウド」を提供しています。

こちらは完全なMakeShopの本体をカスタマイズするわけではなく、クラウド領域でAPIを利用して、外部連携やカスタマイズを実現しています。ECパッケージのように柔軟なカスタマイズが出来ないため、MakeShopを利用していた方が、カスタマイズするのに向いているシステムと言えます。

クラウドECシステムの今後は?

今までは中大規模のECシステムを検討する際は、下記の3つしか選択肢がありませんでした。

① フルスクラッチ
② ECパッケージ
③ オープンソース

しかし、ECパッケージ大手のecbeingが参入をしたことからも、クラウドECシステムが今後、ECサイトの一つの主流になることは間違いありません。

クラウドECのメリットをいくつかあげましたが、クラウドECの最大のメリットとは、長期間でとらえたECシステム保守・開発費用の削減にあります。

つまり、通常のECシステムではどうしても3年から5年でシステムリニューアルを行いますが、クラウドECはシステムが古くならないため、時流にあった最新の機能を使うことができ、システムリニューアルを二度と行わないため、長期的にコストを削減することができるのです。

今後ECサイトのリニューアルを検討している方は、コンペには1社をクラウドECシステムの検討してみてはいかがでしょうか?

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