MakeShopの評判は?初心者でも集客しやすいASP-EC

MakeShop(メイクショップ)はECシステムのネットショップASPにおいて、最大手の一つです。

運営はGMOグループのGMOメイクショップ株式会社が運営しており、MakeShopの店舗での、全流通総額は2兆5,007億円億円(日本ネット経済新聞調べ)にもなり、日本のECの市場規模は22.7兆円ですから、相当なシェアをもっていることがわかります。

筆者からみたMakeShopの特長は3つです。

①主要モールとの連携による集客力
②HTMLとCSSで完全オリジナルデザイン可能
③ASPの中での非常に多機能

なかでもMakeShopは自社ECサイトの弱点である集客力に強いECシステムと言えると思います。それでは、本日はネットショップASPのMakeShopを解説してまいります。

MakeShopが集客力が強い理由

①価格.comやヤフオクなどのモールやサイトに自動出品が可能な「アイテムポスト」

自社ECサイトの構築自体は今や難しいことではありません。しかし自社ECサイトの集客は困難を極めます。なぜなら中小の自社ECサイトには、楽天のような強いブランディン力はなく、集客は独自で行う必要があります。

強い独自の商品力でもない限り、ゼロから集客をスタートは大変です。またSEO施策は半年は効果がでません。ですから自社ECサイトの当初はコストのかかるリスティング広告などに頼らざるを得ません。

しかし、MakeShopは「アイテムポスト」というものがあり、自社サイトから、ボタン一つでヤフオクや価格コム、その他多くのサイトに出品が可能なのです。

下記は、MakeShopが連携できるアイテムポストを使った提携サイトの一覧です。

◆アイテムポストの提携サイト一覧

メイクショップのアイテムポスト

※画像引用:MakeShop資料より

気になる出品料金ですが、完全な成果報酬ですので、出品だけではコストはかからない、中小の企業にはありがたい機能です。さらに、このアイテムポストには、AmazonLINEブランドカタログも連携されたようです。

自社ECサイトのノウハウがたまるまでは、こういった機能を上手くつかうと良いでしょう。ただ、それぞれの出品には手数料がとられますので、その手数料は安くはないので、それを踏まえて値付けが必要となりますね。

ちなみにYahooショッピング以外は、自社ECのMakeShopに誘導する形になるようです。Yahooショッピングのみ、Yahooショッピング上で決済が終了します。

ただ、この機能はありがたいのですが、ではECサイトの収益の柱になるか?と言えば、難しい気がします。あくまで初心者の最初の集客をサポートしてくれるものだと思ってすすめるべきでしょう。

②最新のデジタル広告Criteo(クリテオ)によるリターゲティング広告「アイポクリック」

別途費用がかかるオプションではありますが、リターゲティング広告メニューを用意しているのも、MakeShopが主客力に強い理由の一つです。MakeShopでは「アイポクリック」というメニューです。

リターゲティング広告とは、一度ECサイトの商品ページに訪れたユーザーを、バナー広告で再度訪問して購入してもらう広告手法です。

criteo

※画像引用:MakeShop資料より

「アイポクリック」はリターゲティング広告のエンジンとしてクリテオやVizuryを使っています。特にクリテオはWEB業界でコンバージョンが獲得できる媒体として広告です。

リターゲティング広告自体は、GoogleやYahooの広告メニューにもありますがMakeShopの管理画面からカンタンに使えることにメリットがあります。GoogleやYahooの広告の管理画面は素人には難しいため、MakeShop管理画面から気軽に行るという点は大きなメリットです。

ただ、本格的にCPA(CV一件あたりの獲得単価)を下げながらの運用は、GoogleやYahooのリターゲティング広告やリスティング広告を自らおこなった方が獲得効率は良いですし、ノウハウが蓄積されます。

ですからノウハウがないうちは、「アイポクリック」を利用して集客を行えば、誰でもカンタンにリターゲティング広告を行えます。

③他社ASPからの乗り換えも、同じURLの利用可能でSEOを維持

ASPの使い勝手が、多少悪くても、数年ネットショップを運営すると、SEOのパワーがありますから、他社ASPが高機能だったとしても、SEOのパワーを失いたくないという理由で、ASPを乗り換えたくないというショップオーナーは多いでしょう。

しかし、MakeShopは下記のように他社の商品URLも継続して使えるので、他社ASPから、MakeShopに乗り換えしても、同じURLを継承することでSEOのパワーを維持できます。

seo

※画像引用:MakeShop資料より

他社のネットショップASPの乗り換えを考えている人には、うれしい機能ですが、実際それが可能かどうかは、諸条件があると思いますから、導入前に問い合わせてみたほうが良いでしょう。

ちなみにMakeShopはSEOのメタタグなどの設定が自由に設定できると訴求していますが、ほとんどのASPは、SEOのメタタグは自由に設定できますから、この点はあまり差別化できる内容ではありません。

④アフィリエイト設定やステップメールなど

MakeShop特有の機能ではありませんが、アフィリエイトの設定や、ステップメールの機能など、集客に欠かせない機能があります。

ネットショップASPの最大の弱点は、集客力にありますが、MakeShopはGMOグループのネット業界での強みを活かし、いろんなメディアやサイト、アフィリエイトプログラムと連携しているため、こういった面で強みがあると言えます。

ただし、もともとWEBマーケティングの知識が長けている人にとってはあまり必要のない機能であることも、付け加えておきます。なぜならこれらの集客機能はノウハウのない人にとってはありがたい機能ですが、ノウハウを持っている人は、極限まで集客を最大化するため個別に各サービスを導入するためです。

「WEB接客」「AI」の導入により進化するMakeShop

MakeShopは最新のツール連携や技術の導入によって進化し続けています。

WEB接客ツールによる顧客体験の向上

2023年4月には株式会社フリップデスクが提供するWEB接客ツール「Flipdesk」との連携を開始しました。これにより、ECサイトにおとずれたユーザーの属性や購入・閲覧情報をもとに、最適なバナーやポップアップを表示するなどして、顧客体験の向上を実現できるようになりました。

参考:WEB接客ツール「Flipdesk」と ECサイト構築SaaS「makeshop byGMO」が連携  ~顧客体験を向上しECサイトの売上成長をサポート~(@Press)

AIによる商品説明分の自動生成

MakeShopは、近年の技術的なトレンドであるAIの導入も実現しています。2023年7月には、商品の登録・編集画面で、商品名と必要なキーワードを入力するだけで400字程度の商品説明分がAIにより自動生成される機能が導入されました。

EC運営において、商品ページの作成は最も時間がかかる作業のひとつですが、この機能により、担当者の業務効率が格段に上がるようになったのは間違いありません。

MakeShopと同じGMO系列のECシステムである「カラーミーショップ」でも、AI技術を利用したSNS用宣伝文の自動生成機能や、商品写真の自動生成機能が導入されています。このようにAIにいち早く着目して実用化できるあたりは、さすがGMOといったところです。

参考:ECサイト構築SaaS「makeshop byGMO」で商品の説明文をAIが自動生成する機能を提供(Web担当者Forum)

MakeShopの料金体系は?

大きく分けて2タイプの料金体系があります。

◆プレミアムプラン

月額11,000円(税込)(長期契約の場合7700円)
初期11,000円(税込)
カード手数料 3.19%
商品数:10000点
カスタマイズ不可

◆エンタープライズプラン

月額55,000円(税込)
初期110,000円(税込)
カード手数料 3.14%
商品数:50000点
カスタマイズ可能

まず、ほとんどの中小の方はプレミアムプランになると思います。他社ASPと比べると少し高い金額かもしれませんが、先に紹介した集客力と考えると高いとも思いません。

また携帯電話の契約のように、長期契約を結びことで月額料金を最大30%安くできますが、運用がよほど固まるまで、長期契約は結ばないほうが良いでしょう。

仮に将来、ECサイトが順調に成長した場合、将来システムを乗り換えることもありえますから、長期契約は一考するべきです。

MakeShopの決済は?

MakeShopは同じ、GMOグループの二つの決済会社が用意されています。GMOペイメントゲートウェイは、大手企業向けで金額も高いですから、ほとんど方は、GMOイプシオンを導入することになります。

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※画像引用:MakeShop資料より

GMOイプシオンは後払いなどの、ほとんどの決済方式に対応してますから、決済会社として問題はありません。

ただ、この点は、ライバルのshopserveの方が楽な面があります。なぜならMakeShopは、イプシロンと契約する必要がありますが、shopserveであれば、決済会社も含めてワンストップで契約できるので、導入がshopserveの方が楽です。

MakeShopのライバルは?

shopserve(ショップサーブ)

MakeShopのライバルASPは、shopserveです。両ASPとも高機能ASPです。shopserveも各ショッピングモールとの連携を行っておりますが、クリテオのようなリターゲティング広告と連携はしていないので、独自に行う必要がありますが、機能や商品登録数で比較すると、shopserveの方が高価格の分、高機能です。

コストの面では、月額決済料金がかからないshopserveの方が安いですが、ASPの月額費用はshopserveの方が高いため、TOTALのコストで考えると差はあまりありません。

結論から言えば、どちらのASPが良いということはありません。商品数やサーバーの容量で検討します。より大規模ECサイトの構築となると、shopserveの方が良いでしょう。

また、ショップサーブは、初心者向けであり、決済からサポートまでワンストップサービスを提供しているので、ECがはじめてという方はショップサーブの方が向いております。

自分でどんどんカスタマイズしたい場合はShopify

Shopifyは自分でテーマやプラグインをどんどん追加して、独自のショップを作ることができます。Shopifyでは無数の機能がプラグインという形で提供されており、良いプラグインは有料であることがほとんどなので、費用がかさみますが、その分、ほぼどんなことでも実現できるカスタマイズ性の高さがあります。

ブログのWordPressのように自分のECサイトをつくるならShopifyがおすすめです。

Shopifyは以前、こちらの記事でまとめました → 世界で一番使われているShopifyを日本のECで導入!評判と考察

技術力がある場合はec-cube

もともとサイトオーナー自身が技術力があり、全てカスタマイズで行いたい場合は、ec-cubeで、ネットショップをはじめるといいでしょう。サーバー代はかかりますが、ライセンス料などはかかりません。

ただし、ec-cubeはセキュリティーパッチなどすべて自分で行う必要があります。その点、MakeShopのようなASPは、自動でセキュリティーや更新が行われますから陳腐化しません。ec-cubeを検討する場合は、この点も考慮にいれておきましょう。

ec-cubeは以前、こちらの記事でまとめました → ec-cubeは時代遅れ?【個人や企業でEC構築】

同じGMOのカラーミーもライバル!

同じGMOグループが提供するカラーミーもMakeShopのライバルです。カラーミーは月額3300円~使える、MakeShopよりも安価なECシステムです。MakeShopよりも機能は少ないですが、その分使いやすいという評判です。

私の知り合いの話ですが、カラーミーからMakeShopにしたら、HTMLのコーディングが面倒になったと言っていたこともあり、カラーミーはよりシンプルで使いやすいASPという印象です。

なお、カラーミーからもアイテムポストへの出品は可能です!

カラーミーは以前、こちらの記事でまとめました → 安くECショップを構築できるカラーミーショップの評判は?

MakeShopなどのASPを卒業して、カスタマイズする場合はECパッケージ

ECサイトの売り上げが高くなり、年商1億円を超えるとASPでは手狭になってきます。システム連携などのカスタマイズがASPだとできないからです。基幹システムやPOSと連携して、オムニチャネルを実現したい場合などは、ASPでは困難です。

ASPを卒業して、高機能なECシステムを検討する場合は、ECパッケージの会社を検討します。

ecbeing(イーシービーング)

ASPに比べるとだいぶ高価ですが、ECパッケージ業界実績ナンバー1の企業のecbeingは、あらゆるカスタマイズが可能です。システム開発の品質も安定しており、大きな障害の話はあまり聞きません。

ecbeingはこちらの記事で以前まとめました → ecbeingの評判は?【大手ECパッケージ】

ebisumart(えびすマート)

ASPとECパッケージの両方の良い面をもった面白いECシステムなのが、ebisumartです。ECパッケージはカスタマイズ可能な反面、弱点はシステムが古くなることです。しかしebisumartはASPのようにシステムが古くなりません。ASPからのステップアップに多くの事業者が採用するのも、システムが陳腐化しないためです。

ebisumartはこちらの記事で以前まとめました → ebisumartの評判【中・大規模EC向きのクラウドEC】

頒布会や定期販売を検討するならタマゴリピート

MakeShopにも定期販売の機能はありますが、もし定期販売や頒布会がメインであるならば、タマゴリピートを検討した方がよいでしょう。なぜならタマゴリピートは定期販売や頒布会に特化したECサイトだからです。

タマゴリピートはこちらの記事にまとめました → たまごリピートの評判【定期販売と頒布会に強いASP】

MakeShopが向いている方

今まで楽天やAmazonなどのショッピングモールで出店をしていた方が、最初に自社ECサイトを構築するには、MakeShopは最適です。

その理由は、今まで楽天などのショッピングモール内の集客ばかりやっていたため、自社サイトの集客のノウハウがない方がほとんどだと思います。その点MakeShopは、ある程度集客の仕組みを提供されているMakeShopは自社ECサイトのノウハウに長けてない方に最適です。

ただし、すでに自社ECサイトのWEBマーケティングの経験がある程度ある人でしたら、もっと安いASPを利用して、リスティング広告やリマーケティング広告を自ら行った方が獲得効率が高いでしょう。

また、サポート体制も整っているのもMakeShopの魅力です。

つまり、まとめますと

・ショッピングモールから、自社ECサイトへの移行。あるいは併設
・自社ECサイトの集客ノウハウがない
・ある程度の商品数がある

といった方が、MakeShopに向いている方です。あとは規模の大きさによって、shopserveなども検討しましょう。そして売り上げが1億円を超えた場合は、ecbeingやebisumartのようなECパッケージを検討して、システム連携やオムニチャネルを実現して売上を最大化させます。

おすすめ記事!【ECパッケージ徹底比較】年商10億円以上に最適なECパッケージは?

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